2泊7日のANA・SFC修行を、今さらながら振り返ってみようかと思います。
かなりの時間を、機内と空港で過ごした1週間。
たまには、地上でご飯を食べたい・・・
たまには、揺れない場所で寝たい・・・
たまには、時間を気にせずゆっくり過ごしたい・・・
そんな旅行中の不満も、今では懐かしく、そしてうらやましくさえ感じる、怒濤の飛行機三昧。
7日間での総飛行時間は、58時間。
羽田空港から飛び立ち、最終目的地は、ニューヨーク。
旅の始まりは、宮崎でした。
定刻通りに出発し、定刻通りに宮崎空港到着。
預けた荷物を受け取るために、バゲッジクレームへ。
スーツケースに混じって宮崎の特産品ピーマンが、違和感なく回っていることに、好印象。
こういう遊び心、ステキです。
宮崎空港からの国際線は、ソウル・仁川空港行きと台北・桃園空港行きしかなく、
カウンターはこじんまり。
まだチェックインが始まっておらず、初めて降り立つ宮崎空港をしばし探索。
入り口を出ると、ヤシの木や見慣れない花々など、南国らしい景色が広がります。
そして、右横にこじんまりとミニゴルフのコース。粋です。
物珍しげに、あれもこれもとカメラのシャッターを切っていると、
豪快に草木に水やりをしていた庭師のおじさまが、声をかけてきてくれました。
「そりゃ、日向夏ってんだよ。宮崎は初めてかい?いいとこだよ」
これから宮崎旅行が始まる体で、おじさまが話し始めたので、
残念ながら、今回宮崎は乗り換えでしか利用しないことを伝えると、
「また来たらいい」、と宮崎の良いところを色々と教えてくださいました。
人見知り、という言葉と無縁なAriさん、出会って15分のおじさまと記念撮影。
おじさまに別れを告げ、空港内へ。
2階にはちょっとした土産物コーナーがあり、特産日向夏を使った食品も多くラインアップ。
土産物屋店頭の3つだけ実がなっていたミニ日向夏の木も、もちろんカメラに収めます。
まだお客さんもまばらな中、あまりに「日向夏に取り憑かれている」その姿は目立ったらしく、
ミニ日向夏の横に立っていた店員の方が、大胆にも成っていた実を1つモギッと取り、
「よろしければ、どうぞ」と渡してくださいました。
「(取りあえず)ソウル行きの国際線に乗らなければならないので・・・」
と丁重ににお断りすると、
「じゃ、あたしが持って返っちゃお」と、日向夏はその方のオヤツに。
2つしか実がなくなった日向夏の木を囲みながら、しばし雑談。
「失礼ですけど、今回の韓国旅行って、いくらかかったのですか?」
という問いに、上手く答えられない二人。
これくらいなら妥当だろう、と『4万円』で落ち着く私たち。
「気をつけていってらっしゃい」と見送られ、その場を去りました。
土産物屋さんで購入した『おび天』と『からいも団子』と片手に、展望デッキへ。
ゆるやかな時間が流れます。目の前で着陸する飛行機を見ながら、
あっという間に『おび天』と『からいも団子』を完食。
あと一口、という口寂しさを、日向夏ソフトクリームと日向夏シャーベットで解消。
チェックインカウンター近くの売店で購入できます。初夏を感じるさわやかな味。
チェックインカウンターもオープン。早速、プリントしたバウチャーを提示。
すると、にわかにカウンターがざわつきます。
あれよあれよという間に、カウンター内の人々全員と、裏にいた人達も集まり、
なんやかんやと相談。一通り話し合いが済んだらしく、
代表の方一人がこちらに顔をあげ、一言。
「最終的に、どこに向かわれるのですか・・・?」
「ニューヨーク・・・です」
またもや、ざわつくカウンター。
パソコン上では複雑過ぎるルートのためか、一向にざわつきが収まりません。
本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになり、
こちらから、ニューヨークまでの道のりを口頭で説明。
「あぁぁぁぁ(納得)、あぁぁぁ(でも腑に落ちない)」の大合唱。
「お仕事ですか?」
「いや、あの、遠回りの旅もいいかな、と・・・(胸いっぱいの罪悪感)」
「あら〜、楽しいですね〜」
これほど手間と時間をかけさせてしまっているのにも関わらず、
イヤな顔ひとつせず、全員笑顔。
不可解なルートながらも、トランジットの時間まで気にしてくださり、
無事にバンコクまでのボーティングパス発券終了。
時間に少し余裕のあるバンコクで、
エジプト航空のボーディングパスを発券するような手配となりました。
仁川に着くまでの間、出会ったすべての方々に感謝しつつ、しばし就寝。
宮崎の方々が持つ温かさに癒され、幸先のよい旅のスタートとなりました。