搭乗記,  旅行記

念願叶いエバー航空・ハローキティージェットで 一路 台北へ

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あれ、撮っている時 気が付かなかったけれども なんか笑われてる (笑)

台湾を拠点とする、エバー航空
と言われて 「ピン」とくる方は、多くはないかもしれませんが

日本を代表する猫、Hello Kittyを惜しみなく施した
『ハローキティージェット』なるものを飛ばしている航空会社
と、言えば「あぁぁぁぁ」となるかも

知名度は まだまだ低い航空会社ながらも
サービス・ハード・安全面において評価の高い会社
噂のハローキティージェットに乗って
その評判のほどを確かめてきました

 

「え? エバー航空? 台湾の会社?・・・ちょっと、ねぇ。」

エバー航空の名前を出すと、そんな反応が返ってきますが、

あの緑の機体をなめてはいけません。

1989年の運行以来、実は重大な事故を一度も起こしていない、

安全面で、非常に信頼のおける航空会社なのです。

 

JACDEC AIRLINE SAFETY RANKING 2016という、

航空会社の安全性ランキングでは、なんと堂々の3位。

日系での最高位は、JALの9位。ANAに至っては、15位。

ちなみに、同じく台湾を拠点とする、チャイナ エアラインは、58位/60会社(下から、3番目)

 

もうひとつ ちなむと、先日まで社長を勤めていた張國煒さんは、現役のパイロット。

自ら、エバー航空のB777を機長として操縦。

しかしながら、昼ドラ並みのドロドロ劇があり・・・。

 

張國煒さんが仕事でシンガポールにいる間、クーデターが発生。

帰りの台湾行きの便では、飛行機を操縦できないという事態に。

 

この張國煒さん。

実は、亡くなった前社長 張栄発さんと愛人との 子供。

正妻との間にも3人の息子あり にも関わらず、

社長に指名されたことが面白くなかった 正妻&その子供に

嫌がらせを受け、こんなことになったそう。

 

こんな話をしてしまうと「愛人との間の子供に会社を継がせるなんて」

とコソコソされそうですが、エバーグループを一代で築き上げた張栄発さんは、人徳者。

生前、莫大な遺産全て慈善事業に使い、子孫には残さないと公言。

日本とも非常に関わりが深い方で、

東日本大震災時には、個人名義でなんと10億円を寄付してくれています。

感謝 ガムシャ、張先生。

 

そんな張栄発さんが、後継者として指名した張國煒さん。

その期待を裏切らず、このハローキティジェット 導入や、

スターアライアンス加盟を実現させた立役者。

 

と、前置きがえらく長くなりましたが、そんな内容も知りつつの搭乗。

思いも、ひとしお。

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カウンターが開く前に到着 Welcomeボードから、モニターまで、すでにHello Kitty仕様
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スタッフの皆さんの一礼後、チェックイン開始
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搭乗前、チェックイン カウンターから、Hello Kitty(と、仲間達)がお出迎え
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チケットにも、このこだわりよう

勢いよく乗り込んだチェックインカウンターで、目に入るハローキティーに いちいち反応。

「きっと、”暑苦しい客が来たな”、と思われてるに違いない」と、

浮かれぽんちにブレーキをかけ、少しの間 大人しくすることに。

すると、担当してくれた朗らかな女性スタッフが、ステキな微笑みを湛えつつ、

「今日お客様が乗る機体も、ハローキティージェットという特別なものなんですよ。」

と、教えてくれました。

 

最近、チェックインカウンターで、少々塩辛い対応が続いていたので、

その優しい言葉に、ホッコリ。その瞬間、エバー航空が 大好きに。

担当は、ANAの方々だったので、実際にはANAを好きになるべきですが・・・

 

事前に席を予約したとき、窓側が空いておらず「あわよくば」と期待を胸に

座席変更を聞いてみますが、あいにく満席とのことで、そのまま、真ん中に4人並び。

ガッカリしたことは否めませんが、ここは安いチケット。致し方ありません。

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この長蛇を見ると、本気の満席のようです
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とにかく、笑顔が溢れる地上スタッフの皆さま 旅人にとってこれほど安心することはありません
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前を歩く”出来る男風”ビジネスマンには、Hello Kitty仕様は、不運でしかないかも、です
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こちら、「Hello Kitty Loves Apple」機
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機体 一面に サンリオ感が満載 エンジンはりんご 3個分 = Kittyの体重

SFCの威力をここぞと発揮し、空港ラウンジ初体験の母を連れ、

新しいサテライトに出来たANAラウンジで、朝ごはん

 

ありがたいことに、天気も良好。

朝日を浴びてキラキラ光る飛行機を愛でながら、カレーをペロリ。

母親も喜んでくれたようで、順調な旅のスタート。

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笑顔のCAさん達がお出迎え
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どんどん搭乗者が乗り込んできます
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本当に、本当に、本当に、ぎゅうぎゅう詰めの満席

ボーディングブリッジから、今日お世話になる、Hello Kitty Loves Apple号を撮影。

遠目からは何度も見たことがありますが、やはり近くでみると、

りんごを抱え、こちらをじっと見つめるキティーのつぶらの瞳に、ドキッ。

 

カウンターのお姉さんが言うように、見る限り空いた席が一つもなく、文字通りの満席。

日本人の台湾好き と 台湾人の日本好きが、このように経済を動かしているのです。

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メルヘンチックです
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パステルカラーな、クッション
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フルーツ いっぱいもらって ご満悦 Kitty
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ここも、Kitty一家が登場 スキがありません
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前座席 & 前方のモニターにも Kittyが 圧巻

座席に落ち着いた後は、もぐら叩きののように、

色々なところから飛び出してくる、ハローキティーの撮影に専念。

その こだわりよう、感服です。

 

ハローキティージェットの名に恥じぬよう、すべてが子猫仕様。

こんな子供が喜びそうな機内ですが、残念ながら乗客の平均年齢は高く、

ざっと見積もると、35〜40歳辺り。

新聞片手にスーツ姿な仕事モードの方も多く、そのミスマッチが何だか不思議です。

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もちろん、メニューから安全のしおりまで 機体はA330-300
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バックルには、Eva Airの文字
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なかなか充実している エンターテイメントシステム
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ここでまたもや Kittyの襲来
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機内誌や免税品
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メロン酒… コーポレイトカラーの緑にちなんで?
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機内食を待つ間、サササッと、入国カード記入を済ませます

エバー航空といえば、安全面もさることながら、サービス面でも評価の高い航空会社。

機内誌をパラパラやったり、台湾の入国カードを記入しながら、ご飯タイムを待ちわびます。

 

もちろん、飲み物メニューも、キティー仕様。

ちなみに、緊急時の対応が書いてある比較的真面目な『安全のしおり』もピンクのリボン付き。

飲み物の中に、Ever Green Specialなるカクテルがあり、非常に気になるところですが、

この満席の中、面倒くさい飲み物を頼むほど、気が利かない乗客ではありません。

ここは、台湾らしさを求めつつも、CAさんの仕事も減らせるよう、グアバジュースに決定。

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反対側列でサービス開始と確認 こちら列にもすぐ来るはずなので、構えます
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Kitty仕様のCAさん (CAさん仕様のKitty?)
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こちら、洋風 機内食 さて、この中に何Kittyいるでしょう?
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こちら、和風 機内食
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抜かりは ありません
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洋風機内食の説明に比べ、えらい簡素になった和風機内食の説明

飛行は4時間ながらも、きっちり機内食が出ます。

台湾の会社ですが、日本から飛ぶためか、チョイスは洋風か和風。

母は、和風の牛玉丼。私はフライドスティックチキンとキノコのマスター(以下略)に決定。

お供には、母は白ワイン。私は、計画通り、グアバジュースを頼みます。

 

すると、一瞬曇るCAさんの表情。

「グアバジュースは、今ないので、後で持ってきますね」とのこと。

「あ、では、パイナップルジュースで。」

・・・ 晴れないCAさんの表情

「カートに何ジュースがありますか?」

「オレンジとアップルジュースです。」

「では、オレンジジュースをください。」

「?? グアバジュースは、後で持ってきますか?」

「いいえ、大丈夫です。」

安堵の表情で、「Ohhh Thank you, Thank you」

 

台湾らしいものを飲みたかったですが、台北でいくらでも飲めるので、機内では我慢。

しかしながら、オレンジジュースが、子供用風邪薬のシロップみたいな味だったので、

ここは、Hello kitty Loves Appleなだけに、

アップルジュースにすれば良かったと、小さな後悔。

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油断してはなりません。もちろん、最後までKittyで攻めてきます
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降りる時も、いい笑顔のCAさん エバー航空、良いですね〜
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無事に台北まで送ってくれた、りんご 3つ分の機体 謝謝

USBで携帯を充電しつつ、短めドラマを もんやりと楽しみながら、

この機体がHello Kittyなことを忘れかけていたところに、ピンクなあられが配られ、

「ほほぉ」と、おもむろにまた撮影を開始し始めると、

一人のCAさんが、タカタカ タカタカと こちらに近づいてきます。

 

私の前でピタッと止まり、ニッコリと笑うと、サッと横にしゃがみ、

マシンガンのような速さの中国語で、突然話し始めました。

「え、え、え、一体全体 何が始まったんだい!?」

「我的天哪(オーマイガー)!  何言っているのか、さっぱり分からない・・・(涙)」

心の叫びも虚しく、口を半開きにしたまま、

豆鉄砲を食らったような表情の私にお構いなく、言いたいことを言い終えたらしいお姉さん。

その清々しい表情を前に、罪悪感を覚えつつも、

絞り出すように、「我聽不懂(言っていることが、分かりません)」と一言。

 

「えぇ!」と驚かれましたが、隣の母とも終始日本語(当たり前ですが)

機内食のやりとりも英語だったため、どこから『中国語がいける口』と思われたのか分からず。

中国語では非常に長い内容でしたが、英語になったとたん、

「How was the meal?」と4単語で終了。

悔しいので、「Very Good. 很好(良い)」と、無理やり中国語を混ぜ、終了。

 

そんな “小さな交流” もあった、初ハローキティージェット。

羽田を午前10:50発と、時間帯的にも良いこのBR189。

台北への移動手段を、いつもの嗜好を変え、

ちょっとしたテーマパーク気分で、空の上を楽しむことができる、他にはない便。

次の訪台時、ぜひ、選択肢のひとつに。

 

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