台北駅から のんびり電車 & バス旅 何度訪れてもいいとこ 九份
台北から気軽に行ける観光地、と言えば、九份
うっすらと雨で濡れた石段を、赤提灯が照らす幻想的な風景は
台北101の雄大な姿と共に、今や、台湾を代表する景色
そんな九份へは、ツアーで行くのが主流ですが
今回は、電車とバスを乗り継ぎ、ほぼ丸一日滞在
香り高い台湾烏龍茶を飲みながら、非日常を楽しんできました
九份への行き方は何通りかありますが、お気に入りは、鉄道&バスでのルート。
台北駅から九份へ向かう路線にはいくつかあり、急行や鈍行の違い、
あまり多くない本数、そして、途中下車のあと、バスへ乗り継ぎ等、
初めて訪れる旅行者にとっては、少しハードルは高いもの。
しかしながら、台北郊外の風景をボヤッと眺めながらの電車旅は、
オプショナルツアーや、直行バスとは違った趣があり、オススメです。
台北市内から電車で九份を訪れたい旅行者は、まず、台北駅へ。
チケットカウンターの窓口で、「九份(ジョウフン)」と告げると、瑞芳の切符を渡されます。
九份は、山の上にあり、最寄りの鉄道駅は、瑞芳駅(ルイファン)。
そのため、鉄道の切符は、『台北→瑞芳』で正解。
『台北→九份』というものはないので、ご注意を。
台湾の鉄道、通称《臺鐵》の公式サイトでは、時刻&ルート検索が可能。
http://twtraffic.tra.gov.tw/twrail/
英語サイトもありますが、【漢字の国出身】日本人ならば、圧倒的に中国語版が便利。
台北、瑞芳、共に《臺北区域》。
あとは、希望の日付と、時間を選べば、ずらっとリストが表示されます。
また、Navitime台湾版でも、ルート検索が可能。
https://transit.navitime.com/ja-tw/
九份まで電車で行く予定の旅行者は、出発前にこれらのサイトでの下調べで、心の準備を。
無事に瑞芳駅に着いたら、ホームから階段で下に降り、線路下の地下道へ。
右へずんずん進むと、ちょっと開けた駅前に。
タクシーが並び、《瑞芳美食街》が見えたら、正解。
そこから、九份老街まで連れて行ってくれるバスへと、乗り込みます。
予習は、こちらで。
九份へ向かうバス停は、瑞芳駅目の前にあるものではなく、
瑞芳駅を背に、左へ300メートルほど進んだところ。
少しだけ分かりにくいところにありますが、遠目からでも明らかな観光客が、数名いるはず。
もし、心配ならば、乗車時、「ジョウフン?」と運転手さんに聞いてみると、より安心。
年季の入った車体で、いろは坂並みの山道を、ものすごいスピードで進むバス。
そのため、バスの乗り心地は《快適》とは ほど遠く、ところどころヘッドバンギング状態に。
乗り物に弱い旅行者は、念のために、酔い止めを。
帰りは、くだり坂なため、よりスピードに乗りやすく、
停留所でのブレーキが激しくなり、毎回停まる度に、『グワァン』と揺れます。
実際、その猛烈な揺れで、友人は完全にダウン。
乗り物酔いがヒドい方は、停留所で停まることのない、タクシーの方が安心かもしれません。
数々の試練を乗り越えると、無事、九份へ。
特に大きな目印のない、九份入り口前のバス停。
左手にコンビニのFamilymart、正面に7-11が見えれば、正解です。
運転手さんが、「ジョウフン!ジョウフン!」と叫んでくれる上、
乗客の8割がそこで降りるので、乗り過ごしてしまうことは、少ないかと思います。
食べ物屋やお土産屋が並ぶ、九份老街は、7-11の右手にある細い路地からスタート。
道の両サイドに、食べ物屋さんやお土産屋さんが、みっちりと並んでいます。
それほど距離はないので、一通り歩いてから、気になるお店に戻るのが良いかと。
九份に来たからには、食べなければならない台湾オヤツ、芋圓。
お芋でできた、お団子で、もちもちっとした食感と、
ほのかに感じるお芋の匂い、そして優しい甘さが特徴。
九份には、何軒か芋圓を扱うお店があるため、せっかくなので、数店食べ比べがオススメ。
トッピングや、温かい、または、冷たいでも、味が変わってくるので、
ぜひとも、お気に入りの芋圓コンビネーションを見つけてください。
この日、台北市内は、気持ちの良い快晴。
しかしながら、山の上にある九份は、90%の確率で雨、と言われるほど、雨率が高いところ。
なので、この日も、どんより。
これでも、霧がなく、海が見える状態なので、九份の天候としては、良好。
パラパラと雨が降ってきたので、雨宿りもかねて、
九份で一番有名な芋圓屋さん、『阿柑姨芋円』へ。
人気店だけあり、座席確保が大変。
晴れている日であれば、このお店の近くの小学校前の階段で、
九份の景色をもんやり見つめながら食べるのも、なかなか良いかと。
夕方5時頃を過ぎた辺りから、一気にツアー客が押し寄せ、密度がグッと高まります。
そう、九份が輝き始めるのは、提灯に日が灯り始める夕暮れあと。
もちろん、その景色目当ての観光客も増え、歩くのもままならない状態。
ツアーではなく、個人で九份を訪れる旅行者は、
夕暮れより少し前に着き、気になるオヤツを食べ、遠くに見える海や島を写真に収め、
小道が混み合って来た頃、お茶屋さんに入り、ゆっくりと台湾烏龍茶を楽しみつつ、
日が暮れるのを待つ、という流れが、ストレスなく九份を楽しめるコツかと。
一度でも、ツアーで九份を訪れたことのある旅行者ならば、
きっと公共交通機関を利用し、個人で行くのも、それほど大変ではないはず。
もう一度、九份へ、という方。
台北から九份まで、電車とバスの、ぶらり旅、オススメです。