タビ御飯,  旅行記

東洋のベニス、と呼ばれる台湾・淡水の夕暮れにうっとり

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台北・淡水からの夕焼け

台北近郊の観光名所と言えば
ノスタルジックな風景が広がる 九份
ロープーウェイでお茶の山地へ 猫空

滝が雄大 烏来、気軽に温泉が楽しめる 北投 などがありますそんな中でも
MRT終点、駅目の前、景色最高、グルメ豊富、
と、観光客的要素が、ガッツリ詰まっているのが、”淡水”

そんな淡水で、美しい夕焼けに、日々の疲れを癒してもらいました

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賑やかな淡水駅前

「淡水に行けなかったのが、唯一の心残り・・・。」

私の母が、数少ない海外旅行のひとつ、台北旅行を語るときの、お決まりな〆の一句。

高級ホテル、ホテル・ロイヤル・ニッコー・タイペイに宿泊し、

念願の九份を訪れ、台湾烏龍茶でまったりし、

食い倒れツアーに参加し、文字通り、台湾名物料理で満腹となり、

10年以上前のことを、「本当に楽しい旅行だった」と今でも振り返りますが、

それでも、訪れることの出来なかった淡水への思いは、日に日に増すばかりのようで。

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台湾旅行には珍しく、雲一つない晴天!!

そんな”淡水”への行き方は、実は、とっても簡単。

MRT淡水線の終点が、淡水駅。

乗り換えることもなく、電車に揺られ、台北駅からならば、1時間ほどで淡水へ。

片道、300円ほどの小旅行。

台北初めての旅行者でも、悩むことも、迷うこともなく、到着できる観光地です。

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時間がゆっくりと流れます
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空高く、凧が

淡水を楽しめるかどうかの大きな要素は、天気。

旅程のうち、夕方、ぽっかり予定が空き、

幸運なことに快晴ならば、ぜひ、MRTに飛び乗り、日が沈む前に、淡水、訪れてみてください。

雨の場合・・・。もちろん、周辺のオヤツを食べたりしながら楽しむことはできますが、

美しい夕焼けが見られないとなると、ちょっとガッカリするかもしれません。

特に、初めて訪れる、冬場に訪れる (台北の冬は、そこそこ寒いです) 場合、

やはり、お日様が出ている日に行くことを、オススメします。

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ワンコも気持ち良さそうです
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なんとも美しい景色

美しい夕日 = 当然ながらデートスポット、として有名ですが、

実際には、家族連れが凧揚げ、不思議な団体が食べ歩き、地元の人々の散歩、

な姿が見られ、どちらかと言うと、ガヤガヤした雰囲気。

もちろん、ロマンチックな二人が、夕日を背中に愛を語り合う、のが理想かもしれませんが、

ロマンチックのかけらもない人々が、ひょっこり訪れたとしても、

肩身の狭い思いをすることはありませんので、ご安心ください。

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超大杯、1リットルの飲み物
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フォントの怖さが気になります・・・
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海に近いので、海鮮系のお店が豊富です

しばし、ぼんやりと夕陽が落ちていく様を眺めていましたが、

太陽が本日の営業を終え、ゆっくりと地平線の下に沈んだところで、散策に出発。

淡水河沿いに、数多く並ぶ台湾小吃なお店を、冷やかしながら歩きます。

魯肉飯、鶏肉飯、マンゴーかき氷小籠包 x2 種類が、まだ胃を占拠しているため、

美味しそうな匂いはするものの、「食べたい!」という欲求が湧かず。

しかしながら、「淡水まで来たからには、一食は食べないと」ということで、

腹ごなしのために、海側、一番奥までテクテクと歩きました。

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はぁ (うっとり)

もう完全に日が暮れる、という頃。

地平線から放射状に伸びる、オレンジの光が目の前に!

まるで太陽が、「また、明日〜」と手を振っているかのようです。

写真では、伝わりにくいのが残念ですが、この景色が本当に美しく、しばし放心。

日頃から溜めているドロドロとしたものが、スッと洗われていく、そんな感覚さえした瞬間。

きっと、こういった時間が、人生、必要なのです。

心のモヤモヤがスッキリしたと同時に、胃も多少の頑張りを見せはじめたので、

淡水名物、【阿給】をいただくことに。

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山側へ一本入ると、この景色
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阿給を振舞うのは、このお店だけでなく、いくつかあります
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懐かしい味、だそう
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阿給とスープ
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阿給の中身は、春雨です

この阿給、アーゲイと発音。どうやら、日本語の”お揚げ”から来ている言葉のよう。

お稲荷さんの皮のような包みに、ケチャップに似た味の甘しょっぱいソースに絡めた春雨が、

たっぷりと、パンパンに詰まっています。

そのため、見た目の小ぶり具合とは裏腹に、かなりのボリューム。

初めて食べる旅行者は、一つを2~3人でシェアするのも、良いアイデアかと。

スープは、あっさり目のお味。

こちらの魚団子、中にお肉が入っているタイプのもの。

そのため、こちらも、なかなかのガッツリ感。

「魚団子の中に、何か入れてあるものは嫌い。」とのことで、

台湾人の友人は食べませんでしたが、確かに、味の好みは分かれる可能性が高い一品。

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どれも日本では珍しいですが、その中でも、粉圓加鮮奶は、
大量のタピオカ+ミルクの組み合わせの、飲み物というより、食べ物な一杯
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焼き臭豆腐 これを美味しいと思えると、世界がグッと広がります

何かさっぱりしたもので口直しを・・・と話しているところに、【愛玉】の屋台が。

さきほどまで、愛玉の存在さえ知らなかった友人ですが、

ゼリーとは少し違うプルっとした食感に驚きつつも、気に入ったよう。

この愛玉、中国語読みで、アイユー、台湾語読みでオーギョーチ(愛玉子)、

ゼリーや寒天ではなく、愛玉子という植物の種から作られます。

ちなみに、台湾固有の植物で、台湾のみ自生、栽培されるという、貴重な植物。

— from wikipedia

このゼリー自体に、味はほぼないため、その美味しさの決め手は、レモン汁とシロップ。

その分量などは、お店によって違うため、愛玉檸檬の味も、ちょっとずつ違います。

愛玉が気に入ったならば (ほとんどの人が、好きになるはず!)、

ぜひ、台湾滞在中、色んな屋台で試し、自分好みの一杯を見つけてください。

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